観光学術学会・第3回研究集会のお知らせ!!!

観光学術学会
第3回研究集会のお知らせ
です。

とても刺激的な発表がならびます。
ぜひとも、ご参加下さい!!!

テーマ: 現代社会における聖地とツーリズムの動態―比較の視点から―(仮)
日程: 2016年 2月 20日(土) 14:00〜
場所: 法政大学 市ヶ谷キャンパス・市ヶ谷田町校舎
最寄り駅: 市ヶ谷駅飯田橋駅
参加費: 無料
参加申込: 必要  締切:2016年2月19日(金)
懇親会: 4,000円 締切:2016年2月5日(金)


タイムスケジュール:
14:00〜14:10 開会あいさつ
14:15〜14:45 第一報告
14:45〜15:15 第二報告
15:15〜15:45 第三報告
15:45〜16:15 第四報告
16:15〜16:25 休憩
16:25〜17:05 質疑応答(コーディネーターからのコメントを含む)
17:05 閉会挨拶
17:30〜  懇親会


内容

1)筑波大学人文系 山中弘
巡礼と市場 ―イアン・リーダーの問題提起を巡って(仮題)
リーダー氏は、日本の四国遍路を中心として世界各地の巡礼を研究しているイギリスの人類学者である。近年、彼は、巡礼の盛衰を考える場合に、経済的市場の問題が決定的な意味を持っていることを明らかにした著作を発表した。この見解を踏まえて、聖地、巡礼、ツーリズムを考える枠組みを考えてみようと思っている。


2)京都大学大学院 アジア・アフリカ地域研究研究科 博士課程 二ツ山達朗
宗教グッズに描かれたイスラームの聖地イメージ−チュニジアの室内装飾具の 事例から−(仮題)
ムスリムが日常的に使用する空間にはイスラームを題材にした装飾具が飾られる ことが多いが、それらの装飾具には、マッカやカアバまたはマディーナといったイスラームの聖 地が描かれることが多い。 本発表では、チュニジアで使用されている装飾具の事例から、これらのグッズによって示される聖地のイメージを考察したい。


3)広島大学大学院国際協力研究科 別所裕介
巡礼―インフラ―電子網:現代チベットの聖地と辺境市場経済システムの連環(仮題)
現代チベットでは、15年に及ぶ「西部大開発」(現在第二期)の継続により、巨大パワープラントと道路/鉄道網、および3Gのブロードバンド回線が高原全域を広くカバーしつつあります。発表では、こうしたインフラと電子ネットワークに支えられた辺境特有の市場経済システムが伝統的なチベット仏教の聖地の存立に直接的な影響を及ぼす中で、その場を訪れる巡礼者にどのような宗教経験の変容が生じているのかを、最新のフィールド調査の成果に基づいて検討してみたいと思います。


4)立教大学観光学部 門田岳久
公共聖地論―沖縄南部聖域における空間管理の技術と〈秩序〉生成をめぐって(仮題)
”聖地としての雰囲気”の維持が多方面から求められている沖縄の聖地、斎場御嶽とその周辺においては、様々な技術が用いられて空間の管理が行われています。聖地としての〈秩序〉を生み出そうとするそれらの技術は、基本的に伝統的な信仰と観光地化との両立を目指すものではありますが、時にある種の排除を生 み出す空間統治術にもなり得ることがあります。発表では、「聖地の公共性」の生成/阻害を同時的に遂行する管理技術について分析します。

観光者と調査者の差異。

観光者と調査者の差異はどこにあるのか?


この問いかけに対して、
「そういうことを議論して観光に対して何になるの?」
「欧米ではそんなことを議論しない」と
仰る方がいることに驚きます。


観光研究や
観光に関する調査者の
立ち位置(ポジション)を
きちんと議論しておかないで、
逆にどうするのかな?


また「欧米で議論する(あるいは議論しない)から何?」とも思いますし、
さらに欧米でもアジアでも結構真正面から
議論されまくっている研究状況をご存知ないのかな?

リチャード・シャープリー教授によるセミナーのご案内。

ダークツーリズム研究で著名な
リチャード・シャープリー先生においで願って、
セミナーを開催します。


ぜひご参加下さい。
その場合には、ご一報願えると幸甚です。

立命館大学人文科学研究所重点プロジェクト「グローバル化とアジアの観光」・和歌山大学観光学部/国際観光学研究センター準備室共催


リチャード・シャープリー教授によるセミナー
「ダークツーリズム研究の現在と今後の課題」(仮)


10月2日(金)
10:00〜11:30
立命館大学 衣笠キャンパス
学而館第3会議室
※詳細はおってお知らせ申し上げます。


The Darker Side of Travel: The Theory and Practice of Dark Tourism (Aspects of Tourism)

The Darker Side of Travel: The Theory and Practice of Dark Tourism (Aspects of Tourism)

ワークショップも最新報です!!!

ワークショップも最新報です!!!
ぜひご参加ください!!!


立命館大学人文科学研究所重点プロジェクト「グローバル化とアジアの観光」主催
2015年度ワークショップ
「ダークツーリズム研究の新地平――ダークネスを射つ」


11月8日(日)
13:00〜17:30
キャンパスプラザ京都・6階・第1講義室(立命館大学


プログラム(予定)  以下、敬称略
1.開催の挨拶
(藤巻正己:立命館大学文学部)


2.主催者による趣旨説明
(遠藤英樹:立命館大学文学部)


3.報告

(1)木村 至聖(甲南女子大学人間科学部
産業(遺跡)観光において観るべき“闇”とは何か?
What do we see in the industrial dark tourism?
 今年(2015年)、ドイツのボンで開催されたユネスコ世界遺産委員会で、「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録された。今回何よりも注目されたのは隣国韓国が植民地時代に朝鮮人労働者が強制徴用された施設を含むとして、大々的な登録反対活動を行なったことである。これに対し日本は、「強制徴用」の事実や内容に踏み込むことなく、今回の遺産のテーマとは対象となる時代が異なると主張し、審議直前まで両者の平行線は続いた。このことにより、図らずも歴史の“光”と“闇”というテーマがあらためて意識されることになったわけだが、今後こうした近代の産業遺産を対象とした観光が展開していく場合、そこで表象される“光”と“闇”とは実際いかなるものでありうるのか。たとえば“闇”の側だけをとっても、実は強制徴用以外にも様々な要素が挙げられるだろう。このように本報告では、産業遺跡におけるダークツーリズムの多面的な様態について紹介し、その社会的意義について検討したい。
キーワード:世界遺産、産業遺産、ダークツーリズム
Keywords: World Heritage、Industrial Heritage、Dark Tourism


(2)須永 和博(獨協大学国語学部)
他者化から共感へ
――釜ヶ崎のまちスタディ・ツアーを事例として――
From Othering to Sympathy: A Case Study of Kamagasaki Study Tour in Osaka
 ダーク・ツーリズムとは、単に負の記憶が埋め込まれた場所を訪ねるだけでなく、悲しみや悼みを当事者らと「共有」・「共感」する観光形態であるとされている。しかし、従来の観光研究では、文化的差異が観光のまなざしの前提とされ、「見る側」と「見られる側」の切断・固定化、すなわち「共感」の実現困難性もまたしばしば指摘されており、ダーク・ツーリズムもその例外ではない。もしそうであるならば、自己/他者間の固定化・切断に抗して、自他混融や「共感」といった地平がいかに生成しうるのかということを、具体的な民族誌的資料を用いて明らかにすることは、ダーク・ツーリズム研究の重要な課題の1つといえよう。
 本発表では、以上のような問題意識を踏まえた上で、大阪・ 釜ヶ崎で行われている「釜ヶ崎のまちスタディ・ツアー」 の事例を紹介する。「貧困」が観光のまなざしの対象となるス
ラム・ツーリズムの事例から、自己/他者間の固定化・切断という問題を乗り越え、自他関係の混融という「共感」の地平が立ち現れる可能性について考えてみたい。
キーワード:他者化、共感、スラム・ツーリズム、釜ヶ崎
Keywords: Othering、sympathy、slum tourism、Kamagasaki (Osaka)


(3)須藤 廣(法政大学大学院政策創造研究科)
観光消費社会におけるダークツーリズムの意味を問う
――「リアリティへの飢え」と悲しみの共有との狭間で――
Searching for the Meanings of Dark Tourism in Tourism Consumption Society : Between 'Thirst for Reality' and Sharing of Grief
 ダークツーリズム消費の特徴は、「楽しむ」快楽ではなく、「悲しむ」快楽にある。日常世界のなかで、死や他者の「悲しみ」に立ち向かう制度を欠いて生きる現代人は、同時に「生」の輪郭を失う傾向にあり、「悲しみの快楽」に向かうダークツーリズムのあり方は、「存在論的」な輪郭を失いながら生きる現代人の、「生」の充実を確認しようとするある種の反応といえる。
 一方で、ダークツーリズムは、社会的トラウマを抱えて生きる、あるいは生きた人々に対する哀悼と共感に向けた回路を開くものでもある。近代観光が「観ること」を消費する観光であったのに対し、ダークツーリズムは「悲しみ」を消費しつつ、「共感」する観光であろうとする。「共感」する「現実」の環境のなかに入り込むことによって、観光者はトラウマを生きる他者や社会が語り出す、言葉にならない言葉に遭遇する。
観光は、現代社会における「疎外」に対する「反疎外」的消費という側面を持っており、ダークツーリズムもそのなかの一つである。あくまでも「観光」の文脈のなかにおける、ダークツーリズムの消費的側面と人間解放的側面との両義性について議論を深めたい。
キーワード:リアリティ、死の消費、社会的トラウマ、悲しみの共有、連帯
Keywords: reality, consumption of death, social trauma, sharing of grief, collectivity


4.ディスカッサントを含めた議論
神田孝治(和歌山大学観光学部)
薬師寺浩之(奈良県立大学地域創造学部)
中村香子(京都大学アフリカ地域研究資料センター)

研究会の最新報です!

研究会の最新報です!

グローバル化とアジアの観光」
2015年度・第2回研究会のお知らせ
10月17日(土)
15:00〜18:00
衣笠キャンパス 学而館 第3教室


報告者
(1)古村学氏(宇都宮大学国際学部)
イリオモテヤマネコをめぐる人びとの生活から見る世界自然遺産
Rethinking the World Nature Heritage from the view of Local Resident's Daily Life over Iriomote Wild Cat
キーワード:世界自然遺産、西表、イリオモテヤマネコ、日常生活、グローバルとローカル
Keywords: World Nature Heritage, Iriomote Island, Iriomote Wild Cat, Daily Life, Global and Local
 西表島は、日本における次の世界自然遺産候補「奄美琉球」の重要な構成地のひとつである。現在、世界遺産登録に向けて、西表島では国立公園の拡大など整備が行われており、シマの人々の関心が高まりつつある。この西表島の社会において、世界自然遺産登録がどのようにとらえられているのか、さらには、どのような意味を持つのかを考察することが本報告の目的である。とくに本報告では、人びとの日常生活の中におけるイリオモテヤマネコを中心とした野生生物とのかかわりに注目することにより、外部からもたらされる自然保護が島の社会に与える影響を見ていきたい。これは、自然保護というグローバルな価値観が、シマの生活に埋め込まれたローカルな価値観へ与えてきた影響を見ることへとつながる。そのうえで西表島社会の一つの姿を明らかにしていきたい。


(2)井澤友美氏(立命館大学国際関係学部)
インドネシア・バリ州における世界遺産登録」
World Heritage and Tourism Development in Bali
キーワード:インドネシア、バリ、世界遺産、国際協力、スバック
Keywords: Indonesia, Bali, World Cultural Heritage, International Cooperation, Subak
 インドネシアのバリ州で初の世界遺産となる「バリ州の文化的景観:トリ・ヒタ・カラナ哲学に基づくスバック灌漑システム」が2012年に登録された。スバックとは、稲作のための灌漑組織を指す。バリは、インドネシアを代表する国際観光地に発展した。観光開発が盛んになる一方で、かつてバリの経済成長を牽引してきた農業セクターは衰退の傾向にある。バリの観光資源はバリ・ヒンドゥーを基軸とした文化であるが、それは農業と深い関わりをもつ。よって、スバックに基づく農業の弱体化はバリ文化の衰退、果ては観光セクターの減退をもたらすという懸念の声につながっている。このような課題に直面するバリでは、世界遺産登録がスバック・システムを保存する最後の手段になるとして期待が高まっている。では、実際にはその登録は地元にどのようなインパクトをもたらしているのであろうか。それは世界遺産条約の理念や地元の期待に沿うものであるのか。世界遺産登録後のスバック・システムはどのような状況にあるのであろうか。本報告では、筆者のフィールドワークに基づき、世界遺産登録後のスバックの保存問題を分析する。

「ダークツーリズム研究の新地平――ダークネスを射つ」ワークショッ

立命館大学人文科学研究所重点プロジェクト
グローバル化とアジアの観光」主催
2015年度ワークショップ

「ダークツーリズム研究の新地平――ダークネスを射つ」

のお知らせです。


かなり刺激的なワークショップになりそうで、
今から楽しみです。


皆さまのご参加をお待ちしています!!!


立命館大学人文科学研究所重点プロジェクト「グローバル化とアジアの観光」主催
2015年度ワークショップ
「ダークツーリズム研究の新地平――ダークネスを射つ」


11月8日(日)
13:00〜17:30
キャンパスプラザ京都


プログラム(予定)  以下、敬称略

1.開催の挨拶
(藤巻正己:立命館大学文学部)


2.主催者による趣旨説明
(遠藤英樹:立命館大学文学部)


3.報告

(1)木村 至聖(甲南女子大学人間科学部 准教授)

産業(遺跡)観光において観るべき“闇”とは何か?
What do we see in the industrial dark tourism?

今年(2015年)、ドイツのボンで開催されたユネスコ世界遺産委員会で、「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録された。今回何よりも注目されたのは隣国韓国が植民地時代に朝鮮人労働者が強制徴用された施設を含むとして、大々的な登録反対活動を行なったことである。これに対し日本は、「強制徴用」の事実や内容に踏み込むことなく、今回の遺産のテーマとは対象となる時代が異なると主張し、審議直前まで両者の平行線は続いた。このことにより、図らずも歴史の“光”と“闇”というテーマがあらためて意識されることになったわけだが、今後こうした近代の産業遺産を対象とした観光が展開していく場合、そこで表象される“光”と“闇”とは実際いかなるものでありうるのか。たとえば“闇”の側だけをとっても、実は強制徴用以外にも様々な要素が挙げられるだろう。このように本報告では、産業遺跡におけるダークツーリズムの多面的な様態について紹介し、その社会的意義について検討したい。

キーワード
世界遺産、産業遺産、ダークツーリズム
World Heritage、Industrial Heritage、Dark Tourism



(2)須永 和博(獨協大学国語学部 准教授)

他者化から共感へ――釜ヶ崎のまちスタディ・ツアーを事例として
From Othering to Sympathy: A Case Study of Kamagasaki Study Tour in Osaka

 ダーク・ツーリズムとは、単に負の記憶が埋め込まれた場所を訪ねるだけでなく、悲しみや悼みを当事者らと「共有」・「共感」する観光形態であるとされている。しかし、従来の観光研究では、文化的差異が観光のまなざしの前提とされ、「見る側」と「見られる側」の切断・固定化、すなわち「共感」の実現困難性もまたしばしば指摘されており、ダーク・ツーリズムもその例外ではない。もしそうであるならば、自己/他者間の固定化・切断に抗して、自他混融や「共感」といった地平がいかに生成しうるのかということを、具体的な民族誌的資料を用いて明らかにすることは、ダーク・ツーリズム研究の重要な課題の1つといえよう。
 本発表では、以上のような問題意識を踏まえた上で、大阪・ 釜ヶ崎で行われている「釜ヶ崎のまちスタディ・ツアー」 の事例を紹介する。「貧困」が観光のまなざしの対象となるス
ラム・ツーリズムの事例から、自己/他者間の固定化・切断という問題を乗り越え、自他関係の混融という「共感」の地平が立ち現れる可能性について考えてみたい。

キーワード
他者化、共感、スラム・ツーリズム、釜ヶ崎
Othering、sympathy、slum tourism、Kamagasaki (Osaka)



(3)須藤 廣(法政大学大学院政策創造研究科 教授)



4.ディスカッサントを含めた議論
神田孝治(和歌山大学観光学部)
薬師寺浩之(奈良県立大学地域創造学部)


※詳細は、またおってご連絡致します。