ウェブ主義(webism)。

昨日は、奈良の観光を盛り上げていくための
ネットワークづくりをするための会議でした。



大学の内部だけではなく、
もっと外へ向けて、
奈良の宿泊業、NPO団体、行政などと
広く結びついて、
大きな波を創りだしていこうというものです。
これによって平城遷都1300年記念事業だけではなく、
その後の奈良観光を見すえていこうと思っています。




そのためにも大学は大学の中でだけ
閉じこもっていてはいけません。
地域が大学のキャンパスになり、
大学が地域の知的センターになる、
そういった構図をあちらこちらに仕掛けていく必要があるのです。



私の大学が地域の知的センターになり得るか?
人的スタッフとしては自信をもって、
なり得ると言えるでしょう。



特に観光研究のスタッフは、
全国的に見ても、
これほど充実しているところはありません。
冷静に判断して観光研究において、
研究者の充実度としては一流レベルだと思います。


(しかし学生さんはそういうことを知る必要がない
というのが私の信念だったりします。
学生さんにとっては学びの面では講義やゼミが、すべてです。
講義では学生さんが多くのことを楽しみつつ学べ、
ゼミでは彼らが学びの主人公となる場を持つ、
それだけで充分で、研究者のレベルは
学生さんにとって、「とりあえずは」関係ありません。)



では施設・予算面ではどうでしょうか?
施設・予算面に関しては、奈良県は自らが
どれほど優れたスタッフを抱えているかを、
もう少し大切に見て欲しいと思います。
学生さんに奈良県出身者が少ないという
近視眼的なことを言う前に、
もっと大きな目で見るべきことがあります。
奈良県奈良県立大学があることで、
現在でさえ既に、どれほど
奈良県が全国レベルで観光研究において
見直されているか、期待されているか。
そして非常に素直で、まっすぐな学生さんたちが多くいる、
この大学が地域にあることで、
実は地域がどれほどの恵みを受けているか。



だから私は、県庁の方々や、
奈良市庁の方々をもっと
巻き込んでいきたいと考えています。
奈良観光を一緒に盛り上げてやろうではないか
という行政の方、大募集中です。
この間、集まって頂いた方ばかりではなく、
もっとたくさんの方々に緩やかなつながりの中で、
志を共有してもらいたいと思います。



仲間になって一緒にやろう!!!
(どん!!!)


(いや県庁の方々は元々、同じ県のスタッフだし)



『ワンピース』ルフィーのセリフ



とりあえず、大学が大学の内部に自足してしまうのではなく、
外へと緩やかにつながっていくネットワークを、
どんどん仕掛けていくつもりです。


そして、いろいろなネットワークが、
また新たなネットワークとつながり、
奈良という地域がウェブ上のつながりとなって、
それが全国の様々な試みとつながっていく。
でもそれは、中心のない、緩やかなつながりで、
つねに形を変え続けていくものである。
新しい人が新しい試みをすることで、
次には、その人が結び目となって、
ネットワークの形を変えていく。
そんなことを夢想しています。



柄谷さんは、「アソシエーショニズム」とおっしゃていますが、
私はまさに、「ウェブ主義(webism)」(私の造語です)
とでも言うべきことを考えているのかもしれません。