公開講座のお知らせです。

奈良県立大学公開講座のお知らせです。


ヴェーバーヘーゲルホッブスを通して、
近代の運命を考えるという、
おそろしい企画です。


私もヘーゲルの回を担当しますが、
どうかヘーゲルの専門家が来ないように
祈るばかりです。


いや、来られても、
どうか、あたたかい目で見てやって下さい。




公開講座
平成20年度 奈良県立大学公開講座
古典から考える――近代の運命とは?
 今日、地球的問題群(環境、エネルギー、食糧、貧困、感染症テロリズム、etc)が世界を覆っている。これらすべてに、グローバリゼーションの急速な進行が関わっていることは疑いない。では、グローバリゼーションとは何か?その核心は、西洋近代システム−民主主義、資本主義、テクノロジーの三位一体−が、地球規模で拡大していくことであろう。したがって今日でもなお、知の最大の課題とは、西洋近代システムの功罪を問うことではなかろうか。本年度の公開講座は、こうした認識に基づき、近代精神史上の古典を読み解く試みである。大方のご参集を願い、共に「近代の運命」について討議できればと考えている。


◇講座名: 平成20年度 奈良県立大学公開講座
◇開講期間: 平成20年10月18日から11月1日までの毎週土曜日 3回 開講
◇開講時間: 14:00〜16:00 (120分)
◇会場: 奈良県立大学 1号館 201教室
◇聴講申込: 本講座は、学生、一般県民の皆様を対象として開講します。この聴講申込は、当日、会場入口で受付いたします。事前申し込みは不要です。
◇費用: 資料代として、1講義につき500円(一般聴講者の場合)
◇問合せ先: 奈良県立大学 学生課(〒630-8258 奈良市船橋町10番地 TEL:0742-22-4978)
◇開講日程: 下表参照


■ 平成20年度(2008年度)公開講座
※テーマ等は、都合により変更することがあります。


第1回
10月18日 (土)
14:00〜16:00 「ヴェーバープロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を読む―「魔術からの解放」はいかに実現したか」
 本書は、近代資本主義の実利的な経済活動に導いた「資本主義の精神」が、実は「宗教倫理」から生まれたことを論証している。ヴェ−バ−の難解だが見事な論証の過程をできるだけ平易にまとめ、さらに本書から読み取れる近代の運命を考えたい。
奈良県立大学 教授 安村克己


第2回
10月25日 (土)
14:00〜16:00 「ヘーゲル『大論理学』を読む―マルクスデリダを通して<ヘーゲルという近代>を弁証する」
 マルクスが『資本論』で意図していたものは、ヘーゲル論理学<批判>を通じて近代を弁証することだった。本講座では『資本論』を通してヘーゲル批判がどのような形で展開されているのか考察し、それがデリダへといかに継承されているのか議論したい。
奈良県立大学 教授 遠藤英樹


第3回
11月1日 (土)
14:00〜16:00 「ホッブズリヴァイアサン』を読む―科学と道徳の懐疑主義とのたたかい」
 17世紀の混沌としたヨーロッパ社会に秩序と自由を確保しようとしたホッブズの哲学から、現代の懐疑主義的な時代に対峙するための有効なアイデアを学びとる。
奈良県立大学 准教授 高津融男