だからこそ僕にはあなたが大切だ。

本日の「観光社会学」も
いつものように楽しくすることができました。
学生さんにも「面白いなあ」と
思って頂ければ嬉しい限りです。



今日の「観光社会学」では、
社会を構想する観光の可能性について
模索してみました。


その際に学生さんの感想で
「公共圏」、つまり
「同じ社会のメンバーなんだ」という相互主観性、
共同幻想が本当に必要なのか、
むしろみんなが違っていて、
「小さな物語」を生きている方が良いのではないか
という意見を頂きました。


私も、みんなが違っていて、
「小さな物語」を生きている方が良いと思います。
しかし、そのことと、
「同じ社会のメンバーなんだ」という相互主観性は、
異なる次元、ねじれの位置にあるものだと思っています。



もうちょっと分かりやすく言うと、


あなたは僕とは違う
だから、僕はあなたと関係がない


という社会をデザインするのではなく、


あなたは僕とは違う
だからこそ、僕にはあなたが大切だ


という社会をデザインしたいと考えているのです。
それを遊びを通して、楽しさの中で形成したいと思っています。


違う価値観、違う信念をそれぞれが持ちながらも、
観光、マンガ、音楽、アニメをはじめとした、
楽しい遊び、楽しい文化的実践を通して、
みんなが伸びをしてくつろげるような、
日だまりのような「あたたかな社会」ができればと考えています。



学生さんから意見を頂くのは、
いろいろと考えるきっかけになり、
私自身が成長します。
その意味で、講義は教員だけがつくっているのではなく、
教員と学生さんの共同制作なんだという思いが
最近ますます強くなっています。