卒業するゼミ生たちに贈る言葉。

今日は卒業式でした。


みなさん、卒業おめでとうございます。


ゼミの学生さんからも、
寄せ書きやアルバム、
そしてプレゼントなど
たくさん頂きました。
本当にありがとう。




ティファールの湯沸かしポット、ありがとう。
本格的なコーヒーよりも、
インスタント・コーヒーが好きなので、
研究室で大切に使わせて頂きますね。


遠藤ゼミの伝統なのですが、
卒業パーティの席上で
私の横でずっと一緒にいるというよりは、
自分たちを輝かせてくれた、
いろんな仲間、場所、先生方との別れを惜しみます。


でもゼミの写真をとるときや、
私にプレゼントを渡してくれるときだけ、
「集まれ!」とメンバー同士がすごく一致団結して、
さっと集まるという感じです。


バラバラで、それぞれが違う方向へと夢見ているけれど、
個性派ということで一致している。
それが遠藤ゼミの伝統でしょう。



だから卒業パーティのとき、
普段、私は一人でぽつんといることになります。


私は、それが実は素晴らしいと思うのです。


ゼミの学生さんにずっと言い続け、
そういう教育をしているのですが、
それぞれ一人一人の夢、想い、希望、願い、
そうしたものにまっすぐ向かってもらいたいと思います。
そうした過程の中で、ゼミの先生だけと過ごすのではなく、
いろんな仲間、場所、先生のところに自分から行って、
たくさんの考えや雰囲気などにふれてほしいと考えています。


だから卒業パーティのときでも、
ゼミでばかり集まるのではなく、
自分たちをそれまで輝かせてくれた、
いろんな仲間、場所、先生のところで過ごすことが大事だと思うのです。
ゼミの学生さんは、「私の」学生ではなく、
「自分自身の」学生なのです。


みずからの夢や想い、願い、希望は無茶苦茶、大事にしてほしい。
でも、みずからの考えが絶対的なものではないし、
自分が今いる場所も絶対的な場所ではない。
息をほっと抜いて、世界は無限に広いことを意識してほしい。
そして、その中では、みずからの考えや、
いまいる場所は相対的なものに過ぎない
ということをいつも感じていてほしい。
ゼミの学生さんにはいつもそのことを願い続けています。


でも、ふと、不安になったり、
「あれ?自分がいまどこに進もうとしているのだろう?」と
分からなくなったりしたときに、
振り返ると、いつでも私が笑顔で笑いかける。


しかも、ゼミの先生自体も笑顔でいるけれども、
いろんな仲間のところや場所に行っては、
つねに成長し続け、変わり続けている。


そういうゼミを目指してきました。
これからも、みんなに負けないように、
そして、みんなが振り返ったら必ず笑顔で私が見守れるように、
私も頑張りたいと思います。


だから、みんなも、
これから、良いことばかりでは決してないかもしれないけれど、
頑張るんですよ。


ふと、不安になったり、
いまどこに進もうとしているのだろうと
分からなくなったりしたときに、
安心して振り返ってくれたら良いからね。


あなたたちには、安心して振り返るホームがあります。
それも、歩き続ける、みんなにふさわしいように、
つねに成長しようとしているホームでいたいと思います。