いろいろと気づいたこと。

今日は2000字を少し超えるくらいの、
短めの原稿を一つ書き、
そのあと、オープン・キャンパスの
配布資料を作成しました。


原稿を書くと、いろいろと
気づくことが多くて
自分自身が勉強になります。
その点、講義とよく似ているかもしれません。
自分以外の誰かに向けて
語るという行為、書くという行為は、
どこかで、自分自身と対峙することを
含んでいるのかもしれません。


ベタとネタの議論を絡めて、
観光地について考えてみました。
結局、観光まちづくりは、
「ネタ」としてあるのではないでしょうか?


「ネタ」とは宮台真司氏や北田暁大氏の用いた用語ですが、
これはルーマン的な「選択可能性」の議論につながるものだと思うのです。
観光において他でも充分あり得るものを、
とりあえず「ネタ」として選択し、
”ひとつの「唯一可能性」”(形容矛盾している言葉ですが)
として提示し、複雑性を縮減する。
それが観光まちづくりの本質であるのかもしれません。
つまり、「まちづくり」は、
「ベタ」に受けとるよりも
「ネタ」として考えるほうがベターである
(「考えるべき」ということではなく)ということです。


都市的なフラヌール(遊歩者)の視点が色濃く出て、
ちょっとクール過ぎるか...。


もうちょっと考えてみよう。


ただ、この「ベタ」「ネタ」の議論は、
自己言及的であるところがつらいところです。
すなわち、「これはネタですよ」と素直に言ってしまうと、
「ネタ」としてのアイロニー的効力を
メタ・レベルで言説的振る舞いとして失ってしまうのが
難しい立ち位置だと思います。


パサージュ論 (岩波現代文庫)

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