曲がり角の社会学。

曲がり角は、別離と出会いの象徴である。


あの角を曲がると、
手を振っていた、あの人のすがたが
ふっ、と見えなくなる。
そういう意味で、
それは別離の象徴である。


しかし、曲がり角を曲がったときに
ふと出くわす人がいる。
そういう意味で、
それは出会いの象徴でもある。


別離しつつ出会う。
出会いつつ別離していく。



ジンメルっぽく、


曲がり角の社会学


みたいなものをいつか
展開したいと思います。


私たちの生きているこの時代も
どこか「曲がり角」に似ているのではないでしょうか?
国家、アジア、地域、文化、移動、観光、遊び、経済、政治。
こうしたものが「曲がり角」で
何かの別離と、何かの出会いを待っているのです。
曲がり角は、不安と希望、
寂寞と高揚、さびしさと胸の高まりが
入り混じった、
未だ、そしてこれからも確定しない
場所ではないでしょうか?



ジンメル・コレクション (ちくま学芸文庫)

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