親子で楽しむデッサン能

sociologist2005-08-07

今日は朝から夕方まで、
「親子で楽しむデッサン能」のスタッフとして
出かけていました。


「デッサン能」というのは、能にゆかりの地を訪ね、能を素描的に(デッサン風に)良い所どりをして鑑賞するツアーで、まちづくりのNPO団体(宙塾)が主催しています。


午前9時45分に春日大社一の鳥居に集合です。

この日は無茶苦茶、暑かったので、ちょっと最初どうなるかと思いましたが、
みなさん、日の当たらない影のところを選んで歩いていました。


みなさんが全員集まった後、能にゆかりの地を訪ねました。

最初は、「影向の松」を見ました。これは古い松の切り株しか残っていませんが、能の背景に描かれている松はこれがモデルということです。


次に「お旅所」へ行きました。これは、能を春日大社の神様に奉納する舞台となっているところです。芝が一面に広がっている場所ですが、この芝が能舞台となります。

みんな芝に居て能を観るので、「芝居」と言うことらしいです。

ここは、普段は木の柵で閉ざされ、あかないようになっていますが、この木の柵のことを「埒」といいます。「埒があかない」の語源となっているそうです。


その後、興福寺から猿沢池に続く52段の階段を下りると、道は階段を含め6つに分かれています。

これは六道を象徴しているそうで、階段は「天界」に続く道、あと「地獄界」「餓鬼界」「畜生界」「修羅界」「人間界」に続く道を表しているそうです。



さてお昼ご飯を食べて、いよいよ能の鑑賞です。


能のお話しをお聞きした後、能の体験などをして、演目「橋弁慶」を観ました。

楽しみ方をお聞きすると、
とてもよく分かって、
能が身近に面白く感じられます。


公演終了後、奈良の魅力を語るワークショップを行ないました。

このワークショップのファシリテーター役を今日は行なったわけです。


また、この「デッサン能」については論文でまとめていこうと思っていますので、お楽しみにしていて頂ければ嬉しいです。