パンクな学問。

成実弘至さんによると、
カルチュラル・スタディーズを展開している一人、デビッド・マグルトンは
カルチュラル・スタディーズの古典ともいうべき『サブカルチャー』を
パンク青年だったときに読んで、


なにが書いているのかわからないが、
すくなくとも俺の人生とは関係ないな


と思い、のちに大学に入り直して再読したときに



なにが書いてあるのかはわかったが、
やはり俺の人生とはなんの接点もなかった



と述懐したということです。



知の教科書 カルチュラル・スタディーズ (講談社選書メチエ)

知の教科書 カルチュラル・スタディーズ (講談社選書メチエ)



そうやってマグルトンは
自分自身のカルチュラル・スタディーズを実践し始めたわけです。



研究、とくに社会学はそういうものだと私も思います。


権威なんて知ったこっちゃねえ!
それが俺とどう関係しているのかが大事なんだ!


そんなパンクな学問、けっこう好きです。
年齢を重ねて、積み重ねられたものに対する尊敬の念も
次第に深くなってきて、
それらをしっかり内在化させた上で乗り越える大切さを
感じ始めているとはいえ、
もともとが、やはりパンクなのか?