観光社会学の研究方向。

観光社会学における私の研究として、
近頃、大きく2つの方向性があるように思います。


一つは、様々なディシプリンを動員しながら、
「奈良観光をめぐる社会性・政治性・歴史性」を
掘りさげていくものです。
今は、その領域の一つとして、
入江泰吉と日本浪曼派である亀井勝一郎
小林秀雄志賀直哉たちの周辺を調べています。
次には、なら燈花会をはじめとする観光まちづくりの周辺を
ずっと調べていきたいと思っています。
さらには...という感じで、
実は、これらを最後に一本の線で「さあああ」と
鮮やかに繋げられたらと思っています。



もう一つは、マクロ的な社会理論として
観光を考えるという方向性です。
いわば「社会理論としての観光研究」というものです。



これまで結構、地域や観光に内在する
微視(ミクロ)的なせめぎ合いを
考えることが多かったのですが、
最近、より大きな枠組の社会理論、文化理論を
展開するために観光を考察していることが
良いのか悪いのか、あります。
この文脈の中で、
こんな本も読んでいます。



公共性の構造転換―市民社会の一カテゴリーについての探究

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デリダを読む

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公開講座ヘーゲルを担当するのも、
こうした流れの一環に
私としては位置づけています。