あったかい気持ちを分かち合えること。

そこに真正なものがあろうが、なかろうが、
伝統的なものが存在していようが、なかろうが、
そんなことよりも、
ましてや誰かが誰かより権力があるとか、
エラいとか、そういうことではなく、
ただ、ただ、あったかい気持ちを分かち合えること、
たとえばベランダで星を見ながら語り合うこと、
それが実は私にとって、
一番大切であるように思います。





そのとき、あったかい気持ちというのは、
「熱い気持ち」ということではありません。


たとえば冬の夜空に近所の公園を散歩していて、
かじかんだあなたの手に、
やっぱりかじかんだ私の手をそっとのせて、
お互いに微笑み合ったときに
<お互いの>心の中に
ふっと灯るように宿るあたたかさ、
そうしたものが私にとっては大切なのです。