研究の時間について。

最近、この時期にあまり時間が
とれないなあと思います。



15年くらい前なら、
この時期や、夏期休暇中には、
論文書いたり、フィールドワークに行ったりする時間が
結構あって、研究がそれなりにはできたのに、
そうした時間が次第に失われているように思います。



それは若手の先生方もそうではないでしょうか?



研究したいから、大学運営の仕事や社会貢献・地域貢献なんてできませんと
仰られると、ちょっと困ってしまうのですが、
しかしだからといって、
大学運営の仕事や社会貢献・地域貢献が大事だから
研究は二の次で良いでしょう?
というのは絶対に違います。



もしそんなことがまかり通ってしまえば、
この国の大学の研究レベルはまたたく間に落ちてしまい、
最終的には日本社会全体の疲弊へと結びつくことになるでしょう。
それは結局、社会にも地域にも、
貢献しないことになるのではないでしょうか?



自然科学だけがあれば良いのでは絶対にありません。
人文・社会科学は、結局、まわりまわって
社会になくてはならないものなのです。
役に立つ/役に立たない、
そんな二元論的図式を超えたところで、
「なくてはならないものがある」ということは、
社会を社会たらしめる要因であると思います。



ということで、自分自身のためにも、
若手の先生方のためにも、
いまの立場上もあって大学以外のところと調整して
バランスとりながら、
そうしたところをうまくしていこうと
最近しているのですが、なかなか難しいです。