立命館大学の研究活動報に掲載されたウェブでも公開となりました。
立命館大学の研究活動報『RADIANT』に掲載された
「ダークツーリズム研究」に関する記事が、
ウェブでも公開となりました。
よろしければまたお読みください。
人類の「負の遺産」を訪ね、悼み、祈る旅 | 災害と生きる | RADIANT - 立命館大学研究活動報 | 研究・産学官連携 | 立命館大学
大きな観光戦略的な発想の必要性。
私なら奈良市中心部ではなく、
奈良で最高級ホテルを誘致するなら、
斑鳩町や吉野に誘致したいです。
斑鳩や吉野に誘致して、
世界遺産の法隆寺、美しい自然、桜を満喫できる
「“大人の”<超一流>リゾート地」をつくるな。
その際には、
奈良に宿泊しなければ楽しめない魅力的な観光プログラム
(充分に育成されたインタープリターによる世界遺産群ツアーや、
トレッキング、見るだけではなく伝統文化を実体験するツアー等など)をつくり、
誘致した場所を起点に
次第に奈良市内に宿泊してもらい、
そしてようやく京都へ誘導していくようにするな。
とにかく、ホテル、道路、アーケードも含めた観光関連施設等をつくり、
イベントをたちあげればOKという、
かなり昔の国土交通省的発想の、
現代の観光状況をあまり理解できていない手法
(今では国土交通省はそんな古い発想はしないけど)では、
いけないのでは?
どなたの発想か知らないけど。
どこに、どのようなホテルを誘致して、
どのような効果を、いかにして創りだしていくのか?
そのコストはどれくらいなのか?
等などといった、大きな観光戦略的な発想が
ここには抜け落ちているのではないでしょうか?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160303-00000091-mai-bus_all
観光政策における<目標値設定の妥当性>について。
2015年度から奈良県がかなり力を入れて実施した、
「大立山まつり」が目標値を大きく上回って、
成功をおさめたとのことです。
素晴らしい!
と言う前に、ちょっとよく考えてみると、目標値は「3万人」に設定されています。
この数字は大阪、京都、兵庫で言うと、
ひとつの市やある区の市民祭り並みの動員数です。
多くの観光客が来訪する京都祇園祭は、
「宵山」が行われる期間だけで、80万人くらいです。
行政が都道府県レベルで、
かなり本気になってやる観光イベントであれば、
他の都道府県では、数十万、数百万の動員数を
目標値として設定しています。
そもそも、どうして目標値が「3万人」なのか?
コストに対応して、目標値をどのように設定すべきか?
では、そうした目標値であれば、実施する意味はどれほどあるのか?
<目標値設定の妥当性>について、
奈良県では誰も言っていないのですが、
こうした議論を抜きに、目標値を上回ったから成功、
そうでなければ失敗みたいなことを言っても、
観光政策を前に進めることはかないません。
きちんと学術的な議論をふまえて目標値設定が行われるべきです。
ましてや、もし一政治家の政治判断(という名前の「思いつき」)で
目標値が設定されていたりなんかしていたら
(奈良県では、そんなことはまさかないと思いますが)、
目も当てられません。
「政治判断」という言葉は、
そんなためにあるのではありませんから。
いくら5万人来訪者があっても、
県自治体が中心となって実施するのであれば、
少なくとも10万人以上を目標値としなければ、
そもそも実施する意味もない。
もしそういうことであれば、これは失敗となるのではないでしょうか?
奈良県庁は、もう一つの市民祭りをつくりたかったのでしょうか?
それだったら良いけど。
<目標値設定の妥当性>を、
多様な観点から再考すべきではないでしょうか?
観光研究の世界ネットワーク。
欧米、南米、オーストラリア、
東アジア、東南アジア、南アジア、
中東、アフリカ等の研究者とお話をもっとして、
観光研究の世界ネットワークみたいなものをつくりたいなあ。
日本の先生方も、お一人お一人、
世界中にたくさんのつながりをお持ちなので、
日本の先生方とももっとたくさんお話しして、
そういったつながりを結びつけ、
最終的には、世界観光学会みたいなのはどうかな?
観光学術学会の第5回全国大会は立命館大学にて開催される予定です。
観光学術学会の第5回全国大会は、
立命館大学にて開催されます。
観光研究の重要文献とされている、
『The Tourist Gaze 3.0』の共著者である、
ヨーナス・ラースン氏に基調講演をお願いします。
皆さん、ふるってご参加下さい。
- 作者: ジョンアーリ,ヨーナスラースン,John Urry,Jonas Larsen,加太宏邦
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- メディア: 単行本
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The Tourist Gaze 3.0 (Published in association with Theory, Culture & Society)
- 作者: John Urry
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第5回全国大会プログラム【予定:時間等プログラムの細部は変更される場合があります】
日程:2016年7月9日(土)、10日(日)
場所:立命館大学 衣笠キャンパス
開催:立命館大学人文科学研究所、立命館大学文学部、観光学術学会タイムスケジュール
7月9日(土) 1日目
12:30〜 受付開始
13:30 〜 13:45 開会挨拶 藤巻正己(立命館大学)
13:45 〜 14:45 基調講演 ヨーナス・ラースン氏
15:00 〜 17:30 シンポジウム「ツーリズム・モビリティ」
コーディネーター:遠藤英樹(立命館大学)
パネリスト
ヨーナス・ラースン(デンマーク・ロスキレ大学)
須藤廣(法政大学)
寺岡伸悟(奈良女子大学)
神田孝治(和歌山大学)
山口誠(獨協大学)
コメンテーター
堀野正人(奈良県立大学)
高岡文章(福岡女学院大学)
市野澤潤平(宮城学院女子大学)
安田慎(帝京大学)
18:00 〜 懇親会
※学生ポスターセッション (12:30〜18:30)7月10日(日) 2日目
9:30 〜 11:30 若手フォーラム
11:30 〜 12:30 総会
観光学術学会会長挨拶:橋本和也(京都文教大学)
昼食及び休憩
13:30 〜 17:45 一般研究発表