吉本隆明さんが亡くなりました。

昨日は卒業式後、就業力の関係で、
打ち合わせをしていて、
帰宅したのが、思っていたよりも
結構遅くなっていました。


昨日は帰宅後も、会議資料を整えたり、
いろいろと資料づくりでした。


今日も午前中、就業力育成センターで
週に一度の定例会議、
午後からは教授会でした。
その後、もろもろの打ち合わせをして帰宅しました。


その会議のはざまのお昼休みに、
吉本隆明さんがお亡くなりになられたことを知りました。
学部生時代、大学院時代、吉本さんの思想と
何らかのかたちで自分なりに知的格闘をしていました。
そう書くと、とても偉そうなのですが、
偉大な思想との知的な格闘は、
自分の考えを少しでも形成したいと思うときには
いまでもとても大切なことになっていますし、
そういうことをさせて頂ける思想家は、
そんなにいらっしゃらない大切な方だと思うのです。



吉本隆明さんの場合には、私にとって、
特に『共同幻想論』『言語にとって美とは何か』
80年代以降には『マス・イメージ論』や『ハイ・イメージ論』の思想が、
自分なりに乗り越えるべき課題としてあったように思います。



改訂新版 共同幻想論 (角川ソフィア文庫)

改訂新版 共同幻想論 (角川ソフィア文庫)


定本 言語にとって美とはなにか〈1〉 (角川ソフィア文庫)

定本 言語にとって美とはなにか〈1〉 (角川ソフィア文庫)


マス・イメージ論 (福武文庫)

マス・イメージ論 (福武文庫)


ハイ・イメージ論〈1〉 (ちくま学芸文庫)

ハイ・イメージ論〈1〉 (ちくま学芸文庫)



吉本さんの思想的な変化(雰囲気の変化であって、
思想的な連続性は吉本さんの中ではあると思いますが)にとまどったり、
あるいは、ときに反発するように
谷川雁さんによる「幻視」の思想を対置させたり、
「吉本世代」ではないので、どちらかと言うと
柄谷行人さん、浅田彰さん、中沢新一さんに
知的なシンパシーを感じたり
(実はいまも感じていますが)、
いろいろと悪戦苦闘しながら、
何らかのかたちで、知的格闘してきた(これからもしていく)思想を
紡ぎだして頂いた方が亡くなってしまいました。
大変、残念でなりません。



谷川 雁 (KAWADE道の手帖)

谷川 雁 (KAWADE道の手帖)


政治と思想 1960?2011 (平凡社ライブラリー)

政治と思想 1960?2011 (平凡社ライブラリー)


構造と力―記号論を超えて

構造と力―記号論を超えて


チベットのモーツァルト (講談社学術文庫)

チベットのモーツァルト (講談社学術文庫)