久しぶりに血圧あがる。

ある場所の会合で、一人の方がされたご発言に、
けっこう怒ってしまいました。



この数年の大学生の就職状況の悪さは、
もちろん社会構造の要因もあるけれど、
まだ求人倍率が1倍以上であるということは、
職を選ばず、月10万円の給料でもよければ、
一人に一件の就職先はあるということだから、
まずは、そういうところでも
いとわず就職するべきだ



と、ご発言されておられたので、
この発言に対して「ふざけんな!!!」
「なに、とちくるった、あさっての方角向いたこと、
言ってやがんでえ!!!」と、
久しぶりに血圧あがるほど、内心怒っていました。


第一に、生活にそれほど差し迫って困っていない、
あなたが言うなということです。

いまぎりぎりで生活していて、
それでも就職がある方がましだという発言なら、
私は実は、その言葉の重み、密度に圧倒されるでしょう。
しかし、その人のお仕事は、
たぶん、それほど生活に困らないようなお仕事で、
それなりに幸せに暮らしていらっしゃると思うので
(人の台所事情なんか知りたくもないけれど)、
そういう人の言葉なら、
かなり無責任で重みのない言葉だと思います。


第二に、職を選ばず、ただ食べるために就職しろ、
しかも、生きていくぎりぎりで我慢しろ、
ということは誰に対してでも(誰に対してでもです)、
どんなときにでも人は言うべきではない、
そんな優しさを忘れた言葉は
その言葉の刃、言葉の切っ先は
いつか自分に向けられてくると
私はかなり強く信じています。


そうならないように私たちがやるべきこと、
それこそ、学生さんやすべての人たち(私自身もふくめて)が
自分の夢というものをマジに信じることのできる社会、
それを熱いハートで追いかけるということに対して
シニカルに「なんちゃって」などと
自分自身や友だちに向けて言わせたりしない社会
(あれ?これってよく考えたら、ずっと遠藤ゼミの方針やん)、
そういう社会をつくりだすために
社会構造を変革することだと思うのです。
その前には対症療法かもしれませんが、
大学ではしっかり就職支援をしたり
卒業した方々のあったかいホームになることだと思うのです。


もちろん社会人として、
がーっと怒るなんてことは
したりしませんが
心の中だけでも、そんな発言だけで怒るのは、
まだまだ人間ができていないと思います。
でも、他方で、そういうところで人間ができなくても
いいやとも思います。


あ、でも、怒っているって
分かったと思います。
奥さんに言わせると
分かりやすすぎて、
ポーカーフェイスでは全然ないらしいので。
友だちにもよく「いま怒ってるの?」
「血管浮いてんで」と笑われていましたが、
学部時代までは自分がポーカーフェイスだと信じていました。
あほです。